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サトカズの片割れがつづる設計の日常
by satokazu_n
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土地の面積のおはなし。残地の面積は疑ってみよう。
建築というよりも不動産のお話なのですが、「残地」ってご存知ですか?

土地の面積のおはなし。残地の面積は疑ってみよう。_d0138618_12135137.jpg

「残地」というのは、登記されている地籍測量図の土地の面積に関する言葉です。Aの土地の面積を計算するときに、Aを含む全体の面積から分筆したB~Fの面積を引いて計算したりします。Aの寸法がわからなくても全体の形状とB~Fの形状がわかれば、Aの面積は計算できます。このときのAのような土地を(通称だと思いますが)「残地」と呼んでいます。

特に問題がないようにも思えるのですが、よくよく考えると、全体の区画面積の誤差が残地であるAに集中してしまうことがわかります。

全体で登記簿上は600m2、実際は誤差1%があるとしましょう。B~Fは正確に100m2あるとします。そうするとAの面積は計算上は100m2だったとしても、実際はプラスマイナス6m2、94m2~106m2ということになります。全体では1%の誤差が残地に集中して6%の誤差になってしまいます。けっこう大きな数字ですよね。

最近では国土調査が進んでいるのとGPSを使った測量の発達によってだいぶ更正が進んでいると思うので、そういうことも少ないとは思うのですが、地籍測量図を見るときはそういうことにも注意しています。

余談

昔は土地にかかる税金を少なくするために、土地の面積を実際よりも小さく測量して登記することが多かったと聞いています。土地を測る縄をぐっと伸ばすと実際よりも少ない寸法になることから、そういう誤差を「縄伸び」といっています。生活の知恵ですね(笑)。

1反とか1町歩の土地を測ったら多少の誤差があるのは昔だから仕方がないのでしょうけれども、その土地が最近の宅地化で細かく切り売りされるようになって、誤差が残地に集中し、登記簿上は小さいのに、実際は妙に広いなんていうことも・・・
これも時代の流れでしょうか。


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by satokazu_n | 2009-10-29 12:16 | 家づくりのまえに
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