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サトカズの片割れがつづる設計の日常
by satokazu_n
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東京造形大学附属横山記念マンズー美術館
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いつからそこにある?

と問うてみたくなる建物ですが、1994年に開館した東京造形大学附属横山記念マンズー美術館です。洋館や近代建築というカテゴリーにも入りませんが、それらにも勝るとも劣らぬ古さ。中世の城のよう。横浜線相原駅からスクールバスで5分程度、東京造形大学キャンパス内にこの美術館はあります。緑の濃い山懐にひっそりと建っているという印象。

外壁はわずかに内側に傾けられ、そのため石の塊のような印象を造っています。外壁の上端、エントランスのメダリオンの下あたりにわずかな段差があるせいで、何かフタのようなものをかぶせているような印象をもつ。巨大な石の鍋とフタ。

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外壁の仕上げ材というよりも礎石造を思わせる石。御影石(?)の小叩きだろうか。

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縦に引き伸ばされ、深くえぐられたたエントランスポーチ。
見返すとアーチとガラスのシリンダー(磯崎新さん設計)がみえる。

内部も重厚な雰囲気。素材感のあるざらざらした仕上げの壁と細かなアップダウンなどで触感の楽しめる内観でした。
エントランス入って正面の小部屋には背の高い彫刻作品が展示してあり、上からは和紙を通したトップライトの光がこぼれてきています。和紙は滴をたらして出来た丸い斑の入ったものの様子。二つある展示室の壁にはそれぞれ一つづつスリット状の開口部があり、ここから入る光が緊張感を与えているようでした。白井ファンならあのスリットね、というのかも。

色のある空間を相手に作品展示は大変そうなきもするのですが、小旅行というような気分さえするところまで来たからには、ある程度こってりしたものの方が来た甲斐があるというものです。

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詳細については東京造形大学HP内(下記アドレス)に説明と内観の写真があります。
http://www.zokei.ac.jp/zlibrary/museum.html

ジャコモマンズ―の彫刻もはじめて(だと思う)みました。
力強い造形に気をひかれたので、少し調べてみようと思います。
by satokazu_n | 2010-08-12 11:14 | たてもの見学
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