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千葉の二世帯住宅で僕が予想した規模は45坪でした。どういう計算かというと・・・
まず総予算から設計監理費を控除し、実質建築費を求めます。正確には設計監理の範囲外の登記や保険、引越代を引く必要があるですがそれをやっていると誤差が大きくなるので無視します。実質建築費の計算式は以下のとおりです。 実質建築費 = 総予算 ÷ ( 100% + 設計監理費料率10% ) となります。 次にプロジェクトの個別的要因を考えます。増価要因(メリット)と減価要因(デミリット)を想定してみるという作業です。ある程度の規模が見込まれるので、規模のメリットが想定されます。ただし残念ながら金額はよくわかりません。統計的な数値といっていいかもしれない。 次にデメリット。完全分離型の二世帯住宅のため、一戸建ての住宅と比較して玄関や階段、洗面や浴室、トイレ、キッチンなどの水回りのための費用がひとつ余計に必要になります。それから計画内容にもよりますが、外構費を余分に見込む必要がありそうなどなど。 それらを勘案しながら過去の実績などを参考に120万円の増分を計上。実質建築費から控除します。これ以外に、細かく予測をたててプロジェクトのコスト体質を把握することも重要で、これが設計をしていく上でのひとつの要素として機能し続けることになります。 それから想定坪単価は住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)の統計値(注文住宅のH18全国平均値)を参考にして69.1万円/坪なのですが、多少おまけして68万円/坪とします。このあたりがコンペ(競争)のアヤです。(笑)それから坪単価という考え方の不自然さというものでもあります。実質建築費を坪単価で割ると規模が求められます。かなりアバウトな計算ですが、設計開始時点としてはこれで十分です。 さて、そうして出てきた45坪という数値。クライアントのご要望は50坪以上となり5坪分は少ないのですが、クライアントの予測もまあまあかなと思ったりします。(つまりもっとひどいときもあるということ)そこで45坪から50坪あたりを設計スタディを進める上での目標にします。 もっと派手にデカイものを設計すれば、当然、クライアントの受けもよくなって採用率もぐっとアップすると考えられますが、実現可能なものを適切なクォリティで提案するという方針なので、そういうことはしないのです。しかもコスト的にはこれでもやや心配な気持ちがあるくらいですが。 これでプロジェクトの規模算定がすみました。 次はもう少し具体的に設計に踏み込んでいきます。
by satokazu_n
| 2008-06-01 08:05
| コンペ雑感
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