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サトカズの片割れがつづる設計の日常
by satokazu_n
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カテゴリ:コンペ雑感( 17 )
提出案とはなんだろう1
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よく知られた需要と供給のグラフに軸を加えて立体的にしてみると、図のような状況が想定される。言葉にするなら「同床異夢」であり、これが均衡点の悲哀というものなんだろうな、と思う。加えられた軸というものが何なのか、各自考えるように。時間軸とか評価軸とか、価値とか、社会性とか、いろいろあるぞ。

月曜からあちこちいって、やっと今日は図面を書ける。
by satokazu_n | 2008-06-18 11:48 | コンペ雑感
千葉の二世帯住宅
今日は忙しいので写真は、なし

二世帯住宅の続きです。

規模算定の後は法規チェックがあるのですが、敷地が広くて規制内容も比較的緩やかなため簡単に済ませてしまいます。今回は帖的条件が緩いため、デメリットよりもメリットの発見の方に重点が置かれます。

広い敷地の法規的なメリットとしては、何といっても延焼の恐れのある範囲(以下、延焼線という)が掛からないことにあります。例えば木製サッシが使用しやすかったり、外壁の種類を選ばない、例えば木でもいいということになります。設計上はおいしいところなので見逃さない。それから高さ規制の道路斜線、北側斜線も緩いので、ほとんど無視出来るため、建物形状もスムーズにスタディできることに安堵。

法規はこれくらいにして、次はゾーニング、つまり配置計画になります。
配置の要素としては、もちろん住宅本体と、アプローチ、駐車スペース、駐輪スペース、庭など。さてどう置くか。今回はやはり予算条件が厳しいので、地面の形状を変えるような土木工事は避ける。土を掘ってしまうと、残土処分とか土留めとか擁壁など次々と費用項目が増えて高額になってしまう。そんなことなら敷地形状を活かした計画をした方が費用的に助かるし、なにより敷地のおかれた環境にフィットすることで快適さを発見出来ることにもなる。やはり、特殊な事情がない限り無理なことはしない方がよいということで決定。

敷地形状というのは、出来立ての分譲地でさえ様々な情報が隠されているので見落とせない。たとえばその土地の成り立ち、地史、地面の歴史がその場所の状況や注意点を教えてくれる。土地の大きさは建物の大きさを決めてしまうだけでなく、方位や高低差などの地勢によって住まい方さえ規定されてしまうもので、こういった積み重ねが土地の成り立ち、地史として残っていたりします。個人的には大変興味があるのですが、これはまたいつかまとめてみたいと思います。

残念ながら今日はここまで。

追記:
ここでの文章は起き抜けのウォーミングアップのために書いております。よってやや雑駁。
by satokazu_n | 2008-06-04 07:54 | コンペ雑感
千葉の二世帯住宅
千葉の二世帯住宅で僕が予想した規模は45坪でした。どういう計算かというと・・・

まず総予算から設計監理費を控除し、実質建築費を求めます。正確には設計監理の範囲外の登記や保険、引越代を引く必要があるですがそれをやっていると誤差が大きくなるので無視します。実質建築費の計算式は以下のとおりです。

実質建築費 = 総予算 ÷ ( 100% + 設計監理費料率10% )

となります。

次にプロジェクトの個別的要因を考えます。増価要因(メリット)と減価要因(デミリット)を想定してみるという作業です。ある程度の規模が見込まれるので、規模のメリットが想定されます。ただし残念ながら金額はよくわかりません。統計的な数値といっていいかもしれない。

次にデメリット。完全分離型の二世帯住宅のため、一戸建ての住宅と比較して玄関や階段、洗面や浴室、トイレ、キッチンなどの水回りのための費用がひとつ余計に必要になります。それから計画内容にもよりますが、外構費を余分に見込む必要がありそうなどなど。

それらを勘案しながら過去の実績などを参考に120万円の増分を計上。実質建築費から控除します。これ以外に、細かく予測をたててプロジェクトのコスト体質を把握することも重要で、これが設計をしていく上でのひとつの要素として機能し続けることになります。

それから想定坪単価は住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)の統計値(注文住宅のH18全国平均値)を参考にして69.1万円/坪なのですが、多少おまけして68万円/坪とします。このあたりがコンペ(競争)のアヤです。(笑)それから坪単価という考え方の不自然さというものでもあります。実質建築費を坪単価で割ると規模が求められます。かなりアバウトな計算ですが、設計開始時点としてはこれで十分です。

さて、そうして出てきた45坪という数値。クライアントのご要望は50坪以上となり5坪分は少ないのですが、クライアントの予測もまあまあかなと思ったりします。(つまりもっとひどいときもあるということ)そこで45坪から50坪あたりを設計スタディを進める上での目標にします。

もっと派手にデカイものを設計すれば、当然、クライアントの受けもよくなって採用率もぐっとアップすると考えられますが、実現可能なものを適切なクォリティで提案するという方針なので、そういうことはしないのです。しかもコスト的にはこれでもやや心配な気持ちがあるくらいですが。

これでプロジェクトの規模算定がすみました。
次はもう少し具体的に設計に踏み込んでいきます。
by satokazu_n | 2008-06-01 08:05 | コンペ雑感
千葉の2世帯住宅
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写真は豪徳寺の民家です。

「LDKは25帖以上で・・・」といった表現が住宅コンペの要望欄にはよくみられるのですが、それに見合った予算があるとは限らないわけで、提案する側にとってはこの要望をどうするか悩むことになります。

材料や建材のグレードを落としていって面積をつくり出し、提案を行うという例が多いようにも思うのですが、グレードを落としていった挙げ句に出来上がるものは建売り住宅そのものだから(そうでない方法もないわけではないけれども)、提案する方の個性を売り物とするコンペの体質となじまない。(ここにも提案者と依頼者とのミスマッチがあるんだけれど、それはまた後で。)よって個性的な表現をしながら見積もりだけは建売り住宅にしちゃう、ということになってしまうんじゃないかと、推測しています。

それでは正直に予算オーバーの見積書を書けばいいかというと、さにあらず。依頼者にとってはそんなの論外、とでも感じているのか、見向きもされないようです。なにしろ日常生活ではなんであれ値札がついています。価格は最初から明示されているので、建築コストのように不確定要素満載、というのは理解出来ないのでしょう。

予算条件は無視出来ないとするならば、当然ボリューム、いわゆる面積を削る以外に方法はありません。それに本当にLDKに25帖も必要か?という基本的な疑問もあります。極端にいえば、食事した後そのままそこでテレビなり、会話なりを楽しめば、リビングは要らなくなります。多分、LDKで12もあれば余裕でしょう。それで狭いと感じるようであれば、それは設計が下手なだけなんじゃないか。と、僕はそう思うのです。

広い、大きいものはお金があれば誰にでも出来る。ならばコンパクトに密実につくることを選ぼう、と。幸いなことに100帖であろうと2帖であろうと、四角は四角なのですから、大差ない。というかまったく同じといっていい。大きくても小さくても一部屋の設計にようする労力はかわらないのだし。

つづく
by satokazu_n | 2008-05-31 07:30 | コンペ雑感
千葉の2世帯住宅
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写真は上野の国立博物館内にある法隆寺宝物館です。博物館に行った後はよくここで二人でぼんやりとしています。

さて、なかなか本題に入れませんね。コンペについてはいろいろ考えていることがあって、一言で済ませられないのです。お許しを。

結局今回の2世帯住宅コンペの問題点とは何かというと・・・設定予算と要望が合わないことと。敷地面積や形状はゆとりがあり魅力的であったことのふたつの点だったと思います。それに対して僕は、比較的小さな規模でも暮らしやすい住宅を提案可能であり、それを十分活かせるだけの敷地がある、というように受け取りました。

予算と要望が整合しないというのはよくあることで、そういう場合の方がほとんどといってもよいでしょう。たいがいのクライアントは安く広くと考えます。(とはいっても本気でそう思っているかの違いはあります)提案する方もそれはわかっていて、適当に見積もりを水増しするか、品質を落として「もしかしたら、こうであれば、できる・かも・シレナイ」という非常に怪しいものを出すわけです。したくてしているわけではなく、そうせざるを得ないのです。このメカニズムについてはまた後にします。

でも設定予算を守っても、きちんとした提案が出来るはずで、僕はそれを目標にしたいと考えています。その方法のひとつとして僕が取り組んでいるのが、小さな面積で大きな満足が得られるように細かく設計していくことと、それを理解して頂けるようにきちんと表現することにあるのです。

というわけで、まだまだ続く。
by satokazu_n | 2008-05-30 12:23 | コンペ雑感
コンペ雑感
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写真はお話の内容と関係ありません。

千葉の2世帯住宅の続きです。

僕はいつも予算総額から規模を決めることにしています。後付けで見積り金額を書くことは出来ますが、プレゼン全体が「絵に描いたモチ」になるだけのことで、巧く事が運んでクライアント候補との面談になったときに「見積り金額はでっち上げです」とは言えないし、まかり間違ってそのまま実施になってしまうと恐ろしくクォリティーの低いものをつくらざるを得なくなる。そういうことが心配で、予算に関しては実現性や一般性を基本にしながらクライアント候補の態様に合わせて微調整を加えているのが現状です。

でも他の方の案をみていると、どう考えても建売住宅レベルなのではないかと思うことがあるのですが・・・。以前、ハウスメーカーの注文住宅の見積書を複数拝見しましたが坪65万円前後でしたし、ある有能な工務店が都の主導で行ったローコストハウスの建て売り住宅の単価が2棟同時進行で頑張って坪50万円強との話をきいたことがあり、そういったことから考えると、独立した設計者、建築家が意匠的にも性能的にもそれなりのクォリティーを坪60万円代前半で出すのは相当難しいという感覚を持っています。他の方のご意見いかがでしょうか。

でも仮に予算的に不利な状況で設計をしなければならないことになったら、どうしようかと考えます。通常は僕なりの品質を発揮出来る設定をもとに規模を算定し、そこからご期待に添えるものをつくる作業と、完成像に対する期待や理解を高めてもらえるような説明、プレゼンを重ねていく作業をします。品質よりも面積を求められることも当然多いのですが、ある一線以下にはならないことを申し上げてご判断を頂いております。

建て売り住宅レベルの新建材や既製品の組み合わせでチャチャっと済ませてしまったとしても、設計料はかわらないのですから経営的には助かるのですが、なんだか良心が傷むし、自分のつくったものとして残ってしまうのは非常につらい。

というわけでグチっぽくならないうちに件の2世帯住宅の話を進めましょう。
by satokazu_n | 2008-05-28 08:40 | コンペ雑感
コンペ雑感
5月も今週を残すのみとなりました。早いですね。
今月は2つのコンペに提案をしました。ひとつは千葉県の2世帯住宅で、もうひとつは都内の一戸建て住宅でした。そのうち詳細をアップしようと思いますが、メモ書き程度に感想を述べておきたいと思います。

千葉県の2世帯住宅ですが、スケジュールの都合がつかず中途半端な提案内容となってしまい惜しいことをしたなという感想が残ってしまいました。どんなに頭の中で出来てはいても、外部に向かって表現出来ていないのではどうしようもない。今回は「そのどうしようもない」という状態でタイムアップがわかり、「平面図だけなら出来るかな」から「平面図だけでどれだけ表現出来るかな」というやや姑息な転向をおこないまして・・・、平面図のみの提案としました。

で、どうだったかというと、それはそれでよかったのかなと思っております。余計な印象が残らないすっきりとしたのどごし、というますか、ボリューム感が足らないのは仕方ないにしても、誤った情報が伝わらないという点では優れた表現手段ではないかと感じました。

僕の一方的な感覚ですが、一般の方は立面図や断面図、パースペクティブの情報をあまり正確には受け取ってはいないという感じがします。平面図以外は描いてある絵がカッコしいとか悪いとかいった印象しか残らないようで、提案する側としては狙った印象を醸し出す「花」として立面や断面、その他の図面を考えざるを得ないなあと思っています。本来は高さ関係や高さ方向の位置関係を伝える重要な手段なのですが、どうも上手くいっていないようで、話をしてはじめて意識してもらえることが多いのです。そういう状況からすると平面図のみの提案はこの「カッコいいとか悪いとか」いうどうでもいい余計な感覚(雑味)のない表現となり、結果的にこれはこれでいいのかなという感想に至ったというわけです。

で、何を表現したかったのかですが、今回は建物の大きさに対する認識にもの申してみたいと思いました。あえて極端にいえば、大きいよりも小さい方が、広いよりも狭い方がいいのではないか、というものです。

詳細はこちらをご覧になってから。> 千葉県S邸

次回の書き込みお待ちください。
by satokazu_n | 2008-05-27 10:53 | コンペ雑感